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Interview先輩インタビュー

リケジョの合理的思考で
問題をクリア!
月に一度は海外出張も

味の素株式会社 食品研究所
野沢与志津さん

のざわ・よしづ 1976年生まれ。2002年、農学系の大学院を卒業後、味の素株式会社入社。以後、甘味料の研究開発、鰹だしやアミノ酸、高齢者の食実態調査などの研究に携わる。2005年、大学の先輩と結婚。2008年に男児を、2015年に女児の双子を出産。2014年、論文「鰹だしの抗疲労作用に関する研究」で農学博士の学位を取得

Interview 先輩インタビュー

リケジョの合理的思考で
問題をクリア!
月に一度は海外出張も

味の素株式会社 食品研究所
野沢与志津さん

のざわ・よしづ 1976年生まれ。2002年、農学系の大学院を卒業後、味の素株式会社入社。以後、甘味料の研究開発、鰹だしやアミノ酸、高齢者の食実態調査などの研究に携わる。2005年、大学の先輩と結婚。2008年に男児を、2015年に女児の双子を出産。2014年、論文「鰹だしの抗疲労作用に関する研究」で農学博士の学位を取得

Work 仕事・WLB

コミュニケーションとサイエンス
ダイナミックな連携が
ものづくり企業の醍醐味!

 野沢さんは現在、味の素社食品研究所に主任研究員として勤務し、健康栄養価値創造グループのチームリーダーとして7人の研究員を率いている。国内と海外に向けて、栄養改善という視点から食事に関する研究・支援を行う仕事だ。国内向けには、カラダづくりに必要な栄養が摂れる献立「勝ち飯」の学術支援を行い、海外の法人向けには、栄養が偏りがちな途上国の支援を始め、食事と栄養の基本的な知識の啓発など、多方面の栄養改善活動に力を入れる。
 いまでこそグローバルな仕事を手がける野沢さんだが、新人時代は大学研究室との生活との違いに驚く日々だった。一日のほとんどを大学研究室内で過ごす安定した時間と空間から、多種多様な社内外の人材や職種と接点を持つ変化の多い日常へ。大学の研究室が、与えられたテーマを探求するミクロな“サイエンス”だとすると、食品研究所のそれは、“+コミュニケーション”のマクロな世界。さまざまな分野の人たちとコミュニケーションをとり、ダイナミックに連携するものづくり企業の醍醐味にいつしか魅了された。

スマートウォッチを愛用している。「双子が私のスマホをすぐどこかに持っていくので、これで毎朝のように探索してます」

School life 学生時代

飽きっぽい性格は
企業の研究員向きかも?

 野沢さんは大学院時代、植物の遺伝子研究をしていた。そのまま研究者の道に進むことも考えたが、企業の研究職の道を選んだ。「大学の研究室はとても楽しく面白かったので、大学に残りたい気持ちはありました。しかし、女性がそこでキャリアを積むことの難しさも感じていましたし、私の特性を理解している両親や友人からも企業活動に身を置くことを進められました。そもそも私、飽きっぽい性格なんです。だから、同じ領域で専門性を追及し続ける大学や製薬会社は性格的に合わないとも思いました」。
 味の素を志望したのは、誰にとっても身近で自分自身も大好きな「食べること」の研究・開発・支援をしたいと思ったから。また、企業のグローバル性に可能性を感じたことも大きかった。

Fashion 必需品・ファッション

化粧品を
プラスチックバッグに入れるワケ

 友だちの手作りという革製の通勤バッグには会社支給のB5サイズのノートパソコンがすっぽりと入る。ほかは、小さなノートやボールペン、お財布などが入っているだけ……と思ったら、北欧発の家具量販店IKEAのファスナー付きプラスチックバックが。中身はなんと、化粧品やバンソウコウ!
 「布ポーチは中身が分かりづらいし、ファンデーションのパフで中が汚れるのがイヤだったんです。これなら何が入っているか可視化できるし、汚くなったらすぐ新しくできますよね」。
 可視化は、野沢さんが公私で心がけていること。さすが理系、合理的!
 ほかに育児グッズを入れた大きめのママバッグも持つが、子どもの保育園に預けてから出社するそう。

ペーパーレス化が進んでいるので、情報管理はすべてノートパソコンに。ちょっとしたアイデアを書き留めるメモ帳の表紙にはいつのまにか子どもたちの落書きが

Family 家族

人とモノに頼り、
WLBの目標をとことん下げる!

 プライベートでは9歳の男児と2歳の双子女児の母として「息子に気力を、娘たちに体力を奪われる」、タフな日常を送る。子どもたちに振り回されるのは当たり前のことで、「一日分の喜怒哀楽を、朝の時点で使い切っている」とのこと。子どもたちが就寝する夜9時になると、「私もそのまま寝落ちすることが多い」とか。「朝や夜、頭が使える状態なら、会社のどこでもオフィス制度を使い、仕事をすることもあります。この制度のおかげで、仕事負債を抱えない、子供の行事に参加できたり、と心身共に本当に助かっています」
 ふだんの家事と育児は、野沢さんがいる時は野沢さんが、野沢さんがいない時は夫がする、すれ違い気味の「ワンオペ」が基本。夫婦二人の頃は、夫は家事もおぼつかなかったが、息子が生まれ、双子が加わってから「1.0の戦力」になってくれた。自分の両親や遠方に住む夫の両親にもフォローしてもらっている。仕事関係や女子会など、夜の懇親会に週に1、2回は参加できて、ほぼ毎月のように一週間ほどの海外出張に行けるのもみんなの助けがあってこそ。
 「正直、双子は想定外でした。それまでの私の目標は、私の母がそうであったように、穏やかに育児と家事をしながら、仕事を続けることでしたが、だいぶ、想定とはかけ離れた日々になっていますね」。そこで現実主義者の野沢さんは、ワークライフバランスの目標値を変えた。「衣食住など、人として最低限の欲求や安心・安全な暮らしが毎日守られたら、まずはいいんじゃないかと……。この目標を達成するために、助けてくれる人と便利家電にとことん頼っています。全て家計の予算内の話ですけれどね。できあいのお総菜や外食も多用しています! まわりまわって、会社にも貢献できるかなと」

研究開発に携わった商品の前で。ペットボトルの「毎朝ヒスチジン」は、野沢さんの長年にわたるカツオの研究成果のたまものだ

家族全員集合の休日。「家族をマネジメントする能力はチームリーダーの仕事にもいきる……かな?(笑)」

Message 就活生へのメッセージ

企業の研究職には英語より数値!
大切なのは企業と消費者の変化に応えること。

 食品メーカーはリケジョが輝けるチャンスが多く、就活人気企業ランキングでも常に人気が高い。野沢さんは味の素社を志望する学生の相談に乗ることもあり、そのため、さまざまな悩みが耳に入ってくる。たとえば、学生時代に勉強したことと畑違いの研究領域でも就職できるのかと、不安に思う研究職志望の学生には、「気にしなくて大丈夫」と声をかける。研究分野の一致不一致より、仮説を立て、実験・検証を通じて結果を考察する思考法を大学時代にしっかりと身につけておくことをすすめている。野沢さんの仕事には、昔もいまもこの思考法がいきているそうだ。また、「海外出張や駐在があるなら英語が心配」という声もよく聞く。「発信すべきは、流暢な英語で話すことより何を伝えるか。研究話題なら、数値や専門用語だけで通じあえることも多いのでむしろラクですよ」と合理的な回答が気持ちいい。
 消費者から求められることは時代とともに変わる。企業もそれに応じて日々生まれ変わる組織だ。「私達の会社は、お客様に製品・サービスをお届けするメーカーです。新しい価値を製品に載せてお届けすることがミッションですが、その付加価値化にサイエンスや技術の力をかりようと。企業の研究職は、大学を中心とするピュアサイエンスをどのように暮らしの中で価値ある製品へと翻訳するのか。そんなことを考えるのが楽しい実学志向の人は、企業の研究職に向いていると思います!」

2017年10月、味の素社はグループ共通の新しいロゴを導入した

味の素食品研究所の建物の前で。仕事着姿の野沢さん

野沢さんの1日の Schedule

昼食は社員食堂、グループメンバーで食べる

週に1度、スポーツジムで汗を流す。「双子を同時に抱っこできるだけの体力づくり……というのは表向きの理由で、本音は“一人きりの時間がほしい”から」

6:00 アラームが鳴る。
20分ほどゴロゴロしてから起床
6:30 子どもたちを起こす
朝食、帰宅後の準備、
長男の宿題&忘れ物チェックなど
7:30 双子を保育園に送る
(夫の担当)
8:00 息子を小学校へ送り出してから
出勤
9:00
〜17:30
仕事
18:30 双子を保育園に迎えに行き、
帰宅
19:00 息子、学童または習い事から帰宅
夕食、入浴など
21:00 子どもたち就寝
0:00 就寝
(子どもたちと一緒に就寝しなかった場合)
取材・文 庄野勢津子  写真 岸本絢