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Interview先輩インタビュー

「好き!」は編集者の原動力
「この雑誌は私のためにある」
そう読者に思ってもらいたい!

株式会社集英社
ノンノ編集部
岩鼻早苗さん

いわはな・さなえ 1981年、静岡県生まれ。大学では社会学を専攻。2004年に株式会社集英社に就職し、ノンノ編集部へ。2009年からメンズノンノ編集部、2015年シュプール編集部と移り、2018年夏から再びノンノ編集部に。

Interview 先輩インタビュー

「好き!」は編集者の原動力
「この雑誌は私のためにある」
そう読者に思ってもらいたい!

株式会社集英社
ノンノ編集部
岩鼻早苗さん

いわはな・さなえ 1981年、静岡県生まれ。大学では社会学を専攻。2004年に株式会社集英社に就職し、ノンノ編集部へ。2009年からメンズノンノ編集部、2015年シュプール編集部と移り、2018年夏から再びノンノ編集部に。

Work 仕事

撮影前はいまもドキドキ
いい写真が撮れた瞬間が
何よりのモチベーションに

 1971年の創刊以来、愛され女子のお手本として20歳前後の女性に支持され続ける雑誌「ノンノ」。岩鼻さんも大学時代からの愛読者の一人として、新卒入社後にノンノ編集部に配属された。現在はファッションページを担当している。
 ファッション雑誌の編集者の仕事は、人気モデルが登場する撮影現場を仕切ったり、俳優など著名人にインタビューしたり、イメージ通りとても華やかで刺激的。その一方で、あるときは黙々と原稿を書き、校正紙と向き合い修正の赤字を入れる、デスクワークに集中する日もあり、業務内容は幅広い。
 さまざまな制作過程のなかで、岩鼻さんが最もやりがいを感じる瞬間は、ファッションページの撮影のときに訪れるという。
 「フォトグラファーやスタイリスト、かわいいノンノモデルたち、それぞれがプロ目線で提案をしてくれて、一番盛り上がるのが撮影のとき。予想をはるかに超えるいい写真が撮れたときの高揚感が何よりのモチベーションになっています。結果、読者にも気に入ってもらえたら最高です」
 撮影前夜はベテラン編集者の岩鼻さんでも、準備が十分かどうか、期待や不安が入り混じっていまだに眠れなくなることがあるそう。

タイトルや見出しの工夫は編集者の大事な仕事の一つ。岩鼻さんが担当した1月号の特集「『モテる』スイッチ♥オン!」では、心のスイッチのオンオフにより、自分主体で楽しむ「モテ」気分を表現した

WLB ワークライフバランス

自分のペースで
オンオフをつける

 1日の勤務時間は平均すると8時間ほど。大きな撮影の翌日はクタクタになるのでゆっくり出社したり、展示会があるときは立ち寄ってから出社したりと、ある程度自分のペースで自由に動くことができる。原稿の執筆は集中力が高まる夜の時間帯に取り組むことが多い。だいたい夜8~9時に会社を出て帰宅する。別の業界で働く夫もほぼ同じ時間帯で働いていて、時間は合わせやすいという。
 「日々忙しいけれど、身を削って健康を害してはいい仕事はできないので、しっかりオンオフはつけています。編集部には20代前半の新人から子育て中の方まで、いろんな人がいて、みんなそれぞれのペースで働いていますね」

普段の荷物はスリムなバッグにスマホ2台とミニ財布など最低限に。コスメもリップのみ。スケジュール管理はGoogleカレンダー、取材時の録音もiPhoneで行うことが多い。編集者もペーパーレスの時代!?

Holiday 休日

仕事で得た情報を
フル活用し
好奇心をつまみ食い

 「特別な趣味がないんです」という岩鼻さんだが、休日の過ごし方はとてもユニーク。能楽にくわしいライターさんの影響で能にハマって流派を追いかけたり、フードライターさんがおいしいと言っていたお店に食べにいったり、益子の陶器市に出かけたり。
 「仕事で出会う人たちの人脈を使って、好奇心をパクパクつまみ食いしている感覚です。休日の過ごし方が直接、仕事に影響しているようなしていないような……」
 ふと美術館で観た絵を思い出して、「こういうイメージの写真はかわいいかも」とか、「この展示会の見せ方、誌面構成の参考にしよう!」とか。趣味が高じて、建築にまつわる企画を出したこともあるという。
 「仕事とプライベートできっちりと時間を分けているけど、頭の中ではふわふわと混然一体となってつながっている感じ」と、なんとも編集者らしい。

Job hunting 就職活動

読者に寄り添う
「ノンノらしさ」
に魅かれて

 学生時代は社会学を専攻していた。そのまま大学院で研究職に就こうか迷ううち、一度は会社で働いてみたいと思うようになった。静岡県に生まれ育った岩鼻さんにとって、幼いころから町の書店と図書館はひときわ輝いて見えていた。そんな文学少女だったこともあり、出版社をメインに就活をスタートした。
 「本を読むってすごく個人的な体験だけど、大学に入ってから、全然違う地方出身の友だちと、“私もその本読んだ”とか、“ここがいいよね”って話が盛り上がることがたびたびあって、それがすごく不思議でした。一人だけど一人じゃない、ゆるく人をつなげる出版物のあり方に魅力を感じていたんです」
 他の出版社は文芸編集を志望するなか、唯一、集英社だけはノンノ編集部を志望した。それは、自分がノンノ読者だったこともあるけれど「何十万部も発行されているのに、私一人のためにあるような距離の近さ」に、他誌にはない魅力を感じていたから。
 実際にノンノ編集部で働き始めて、読者にとことん寄りそう誌面づくりを経験し、ノンノらしさの正体、長年愛される理由を改めて実感した。例えば、新しい服を買いたいけど、効率よく自分に似合うものをどう探し出すかなどの悩みに答えるページだったり、東京だけでなく地方に住む子の気持ちにも配慮したり。
 「目先の楽しさだけじゃなく、読者のことを真剣に思って、10年、20年先もよりよく生きられるようにつくる、まじめな雑誌だと思います」

読者アンケートや座談会などをきめ細やかに行うことから、ノンノの誌面づくりはスタート。岩鼻さんも時間を見つけては、ノンノ世代の女の子と積極的に会って話をするようにしている

Future Plan 将来の展望

「好き!」が原動力
引き出し増やす
体験を求め続けたい

 今後の夢や目標は、「できるだけいろんなところに行くこと」と岩鼻さん。一昨年はジンバブエを訪れ、ビクトリアの滝などを巡って、アフリカの魅力に触れた。昨年は北欧を旅して、北欧デザインの何たるかを肌で感じた。シュノーケリングで海に潜ってみたら、今までそれほど好きではなかったネオンカラーのよさに気づいたなんて経験もある。
 「現地に行って初めてわかることってありますよね。私は実際に行ったり、会ったりするとすぐに好きになっちゃうタイプの人間。これからもどんどんいろんなところに行って、いろんな体験をしてみたいと思います」
 「好き!」が原動力になる編集者の仕事。たくさんの引き出しを持って、思わぬところで点と点をつないでいくことが、強みになるのかもしれない。

2017年のフィンランド旅行では、建築家のアルヴァ・アアルトのスタジオを訪れた

Message 就活生へのメッセージ

出版物と対話して
「好き!」の理由を
掘り下げてみて

 雑誌が売れない時代とはいえ、やはり「ノンノ」ブランドにあこがれる学生は多い。これからの時代の編集者に求められるのは、紙媒体で培われるコンテンツ力を生かしながら、ウェブや動画配信など、紙だけにとらわれない展開をしていくこと。新たな感性を持つ次世代の編集者には岩鼻さんも大いに期待しているという。
 「出版社を目指す人は、雑誌に限らずマンガ、小説などいろんな出版物を摂取して、まずは自分が何を好きか、明確にしてみてください。その理由を掘り下げることによって、自分がどういう人間なのかも見えてくると思います。出版物とぜひ対話してみてほしいですね。一緒に働く側としてはそんな話が聞けたらおもしろいです」

岩鼻さんの1日の Schedule

ノンノができるまで

今回は「1日のSchedule」特別編として、「ノンノができるまで」を紹介します。1冊の編集期間は約2カ月間で、前後の号の制作も重複している。空いた時間には読者にヒアリングをしたり、展示会に足を運んで次のシーズンの流行をチェックしたりする。

3月号(1月19日発売)の
大まかなスケジュール

3月号の進行 その前後の号の進行
10月下旬 企画会議・テーマ決め 1月号 入稿
2月号 撮影準備
11月上旬 コンテづくり・スタッフ決め 1月号 校了
2月号 撮影
11月中旬 撮影準備 2月号 写真選び・レイアウト
11月下旬 撮影 2月号 入稿
4月号 企画会議・テーマ決め
12月上旬 写真選び・レイアウト 2月号 校了
4月号 コンテづくり・スタッフ決め
12月中旬 入稿 4月号 撮影準備
5月号 企画会議・テーマ決め
12月下旬 校了 4月号 撮影
5月号 コンテづくり・スタッフ決め
1月19日 発売
取材・文 吉田美穂  写真 大嶋千尋