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 7月30日、東京・有楽町の有楽町朝日ホールで開かれた「私らしさが始まる。Will活シンポジウム 教えて先輩!就活女子のヒミツ」の模様をお届けします。

 第一部はフリーアナウンサーの加藤綾子さんをお迎えし、「私の就職活動の経験と仕事への向き合い方」をテーマにお話を伺いました。聞き手は、テレビ朝日の久冨慶子アナウンサーです。(以下、敬称略)

音大生からアナウンサーへ
仕事が私を変えてくれた

加藤綾子さん
フリーアナウンサー

1985年、埼玉県出身。国立音楽大学卒業後、2008年フジテレビ入社
「めざましテレビ」などで活躍、「カトパン」の愛称で親しまれる。2016年に退社、フリーに。2018年にドラマ「ブラックペアン」に出演するなど女優としても活躍中。

Keynote 基調講演 

音大生からアナウンサーへ
仕事が私を変えてくれた

加藤綾子さん
フリーアナウンサー

1985年、埼玉県出身。国立音楽大学卒業後、2008年フジテレビ入社
「めざましテレビ」などで活躍、「カトパン」の愛称で親しまれる。2016年に退社、フリーに。2018年にドラマ「ブラックペアン」に出演するなど女優としても活躍中。

Strength

「音大なのにアナウンサー」が強みに

久冨:今日は、これから就職活動に臨む学生の皆さんに多くお越しいただいています。加藤さんがアナウンサーという仕事を意識されたのはいつごろ、何かきっかけがあったのでしょうか?

加藤:大学3年生になってからです。音大(国立音楽大学音楽学部音楽教育学科)なので、周りは就活というより先生や演奏家を目指す人が多かった中で、当時お付き合いしていた方に「本当に先生になりたいのなら、もっと自発的に行動しなよ。アナウンサーも魅力的じゃない?」と言われて。それじゃあ受けてみようかな、と、アナウンススクールに通い始めました。アナウンススクールに通う中で、小さいころから音読が好きだったな、伝えるという意味では先生と共通点があるな、というところから、どんどん楽しくなっていって、のめり込みました。

久冨:そうだったんですね。就活中はアナウンサーに絞って活動していたのですか?

加藤:アナウンサーの試験は早い時期にあるので、それしか受けていません。

久冨:アナウンサーになるために、どのような努力や工夫をされていましたか?

加藤:一番大事なのは気持ちの面だと思います。いろんなテレビ局の説明会では、一人ずつ自己紹介をするのですが、周りの人は有名大学ばかりでした。私だけ分野が違ったので、泣きながら帰ることもありました。でも、だんだんと私は私でいいという気持ちになって試験に臨めたのがよかったです。むしろ、なぜ音大なのにアナウンサーなのかと聞かれるのが、話のきっかけになる。強みなんだと、気持ちの切り替えができました。アナウンサー試験にはフリートークもあるので、普段何げなく気をとめたことや小さな気持ちの変化をメモしておくようにしていました。

Friends

仲間は弱みをさらけ出せる存在

久冨:その結果、民放3局の内定を獲得したということですが、就活中の苦労はどのように乗り越えたのですか?

加藤:一緒に目指す仲間が大きな支えでしたね。ライバルでもあり、同志でもあって、励まし合える存在。弱みをさらけ出せる存在がいるといいと思います。他局のアナウンサーになっていて、今でも集まったりしますよ。

久冨:志望動機はどのようなことを書きましたか?

加藤:彼がきっかけ、というのは書けなかった(笑)ピアノを10年以上続けてきたので、一つのことを長く続けられることが強み。ずっと目指していた教師という仕事と共通点のある、人に伝える仕事をしたいと書いていました。

久冨:面接で、今も覚えている印象的な質問はありますか?

加藤:ある局の面接で、小さなブースに入ると漢字がたくさん書いてある紙が1枚置いてあって「この漢字が含まれている四字熟語を30秒以内にできるだけたくさん言って」と言われました。パニック状態になっていたら、隣のブースの声が聞こえてきたのだけど「隣とは違う問題ですよ」って(笑)。一つも答えられませんでした。その後の自己PRはがんばったけど、「あー、落ちただろうなあ」と思っていたら、合格。何がいいのかはわかりませんね。

久冨:私も筆記試験の後、「もうちょっと勉強したほうがいい」と言われたのに、合格だったことがありました。

加藤:相手から言われた合否より、自分の中の採点のほうが大事。相手は、こちらがどういう反応をするかをみている気がします。

Work

想像以上に「体力仕事」

久冨:フジテレビに入社したてのころはどんな感じでしたか? 学生時代に想像していたイメージとのギャップはありましたか?

加藤:今思えば、表に出ることや働くことの覚悟がなっていなかったと思います。大変なことがあると「あー、ダメだ」と、なよなよとなってしまっていました。想像以上に「体力仕事」だと思いましたね。不規則だし……。1年目は午前1時に起きて、4時から5時25分まで生放送。その後に収録や取材が入ることもありました。いったい何をしているのかも自分でわからなくなるときもありました。ちょうどそのころ海外に駐在していた両親に、泣きながら電話していましたね。

久冨:私も研修のつらさで泣きながら帰ったことがありました。

加藤:私もありました! 研修で怒られてトイレで泣いたことも。

久冨:みんな乗り越えて強くなっていくんですね。入社当時の目標は何でしたか?

加藤:入社当時は「バラエティーをやりたい」と言っていました。でも、1年目のつらい時期に、アナウンス室長に「異動したい」と言ったこともありました。ただ、ここでやめたら、家族にとっても嫌なことだろうなと思って。やめるのはいつでもできるんだし、がむしゃらにがんばってみようと前向きになれたことがよかったですね。室長も、レギュラー以外の仕事を入れず、ゆっくり進めるよう気遣ってくれました。

久冨:新人時代に苦労したことはありましたか?

加藤:生活リズムに慣れることですかね……。バラバラな生活に体を慣らすことが大変でした。でも、だんだん体はついてくるんですよね。今思えば、そんなに考えなくてよかったですね。

久冨:入社3年目に「めざましテレビ」への出演が決まったのですよね。

加藤:はい。まず、スタジオの大きさに慣れるのに時間がかかりました。出演者も増え、カメラも遠い。最初は気持ちが負けていました。「お知らせの後は……」というような一言で、ものすごく緊張して。何度も小声で練習しているところが映っていたり。(笑)

久冨:加藤さんは何でもそつなくこなしているイメージですが……。

加藤:まったくです! 最初に1時起きを経験したので、3時起きなら2時間多く眠れる、という感じ。月曜日から金曜日は3時起き、土曜は隔週でバラエティーの収録が入るという日々でした。

久冨:時には、仕事をやめたいと思ったことはありませんでしたか?

加藤:入社して半年のころが一番つらかったです。表に出ることの怖さ、自分の中で覚悟がありませんでした。コンビニにいるところの写真が週刊誌に載ったり……。受け止めるまでに時間がかかりました。

久冨:入社してから努力したことはありますか?

加藤:普段の言葉遣いですかね……。正しい形で言い換えるとか、日々の小さな積み重ねだと思いますね。

久冨:研修中は、普段のおしゃべりで注意されることもあって、しゃべるのが怖くなったこともありました。

Change

仕事が私を変えてくれた

久冨:これまでの仕事で、印象に残った仕事はありますか?

加藤:華やかにみえるお仕事、海外から来た方のインタビューができるのもそうですが、東日本大震災の2週間後から、毎週、現地取材に行くことになったんです。電車や車で数時間しか離れていないのに、東京とまるで違う生活。現地でないとわからないことがありました。テレビ局にいないと経験できないことですよね。

久冨:加藤さんにとって「仕事」とは何でしょうか?

加藤:お仕事はものすごく楽しいですよ! 私はもともと面倒くさがりで、自発的に行動できないけど、仕事によって変えてもらえました。高校時代からの友達には、私がこんなにアクティブにいろんな所に行っていることが想像つかないと言われます。やりたいことだけやれるわけではないし、なんで私がやらないといけないんだろうと思うこともありますが、自分で可能性を決めないほうがいい。自分の成長のためにも、お仕事は鍛えられる場所です。

久冨:これから先の加藤さんの目標や夢を教えていただけますか?

加藤:いつかは家庭を持ちたいです。それでもお仕事は続けていきたいと思っています。

久冨:今日お越しの方から、事前に加藤さんへの質問をいただいています。東海大学の2年生からの質問です。やりたいこととやらなくてはいけないことが違うときの心構えは?

加藤:やりたいと思っていたことと違うということはあると思います。でも、やってみたら、やりたいことになるかもしれない。そういう可能性をつぶさないほうがいいと思います。2、3年やった後に、やりたいことをやらせてもらえるかもしれない。前向きにがんばっている姿を、びっくりするくらい人って見ているんですよ。

久冨:周りの人に、やりたいことを伝えておくことも大事ですよね。次は東京家政大学の4年生からの質問です。人脈を広げたいときはどこに行けばいいと思いますか?

加藤:人を探さないほうがいいかもしれない。音大に行っているとき、周りにアナウンサー志望の人がいなかったので、自分で毎日インターネットを見て情報をチェックしていました。人を探すより、自分が何をしたいかを考えたほうがいいと思います。

久冨:OG訪問はしなかったのですか?

加藤:一度だけ、お話を聞かせてもらったことはあります。こういう仕事なんだ、と学ぶところはありました。セミナーにはたくさん行ったほうがいいと思います。それぞれの会社のカラーがあるので、雰囲気を肌で知るのは大事なことです。

久冨:全然違いますよね。続いて、関西学院大学の3年生からの質問。仕事と家庭の両立についての理想や価値観を教えてください。

加藤:バランスはとても大切ですよね。子育てがおろそかにならないようにしたいとは思うんですけど、どんな感じなんですかね? 子どもが小さいときは家庭優先で、大きくなってきたらだんだん仕事も……って、妄想なんですけどね(笑)。今は女性が働きやすくなっているとは思います。先輩の姿を見ていると、夜ごはんの会ではなくランチ会になったり、子どもが発熱したから代役を頼んだり。

久冨:私の局も時短勤務の制度があります。

加藤:どういうバックアップ体制があるのか、見たほうがいいかもしれませんね。

Job Interview

面接は等身大で

久冨:次は明治大学の3年生からの質問です。自信をなくした時は、どう自分を奮い立たせますか?

加藤:人との違いが怖く感じることはありますが、そう気負わずに、自分の個性なんだと考えたほうがいいですよ。自分ががんばってきたことに自信を持ちましょう。

久冨:自己分析はしましたか?

加藤:しませんでした。自分がわからなくなりそうで……。やりましたか?

久冨:セミナーで機会があって。自分を振り返って、こういうエピソードがあったと思い出していったのは、けっこう面接で役に立ちました。

加藤:面接は予想外の質問が出てきますよね。自分が試験官だったとして何を見ているか考えると、その子と一緒に仕事がしたいか。入った後に、この人はこういうことをがんばってくれるのではないかという期待感とか。私は、難しい政治や経済の話を聞かれたら「わかりません」と答えていました。その場しのぎのことを言っても、むしろマイナスになってしまう気がするんです。こういう仕事をしたい、とストレートなほうがいい。のびしろみたいなものを見ているんじゃないでしょうか。

久冨:周りを見ていると、英語ができる人、体育会系の人など、すごい人がいっぱいいますよね。

加藤:私もESに「英検3級」って書いたら、「書かないほうがいい」って言われました。(笑)

久冨:面接もコミュニケーションなので、面接官と「楽しい話をしよう」という気持ちで臨むといいと思います。

加藤:きっとこの人にも子どもがいて……とか、自分を落ち着かせるようないい解釈をしたりしていました(笑)。下調べして準備することは大事だけど、当日は、これだけやったんだから等身大でいいやと臨むといいのではないでしょうか。

久冨:最後に、後輩の皆さんにメッセージをお願いします。

加藤:私自身が就活のとき、周りから「難しい」と言われることも多かったけど、無理だと自分で可能性を区切らず、何が必要なのかを分析することと、説明会に足を運んでその会社のカラーを肌で感じることが大事。どういう仕事をしたいのか、どういう人になりたいのか、まずは自分に矢印を向けて考えること。試験が終わったら旅行に行こうとか、楽しいことがあると、よりモチベーションが上がると思います。